by

古い鍵穴に無理やり突っ込んだら折れてしまった

実はカギには定期的なメンテナンスが必要です。もともとカギはカバンの中などでほかのものと一緒にされていることが多く、ゴミやホコリにまみれることも多いものです。また、鍵穴は常に屋外の空気と接しており、当然、長い間風雨にさらされる運命にあります。このため外気の影響を受けやすく、特に海の近くに立てられた家は潮風の影響をモロに受けることが知られています。

しかし、都心に立てられて住居であっても、決して油断はできません。道路が近くにある場合や近くで工事が行われた場合などは、空気中のチリやホコリが増加するために、鍵穴に対する蓄積もどうしても多くなるのです。
そうした状況に拍車をかけているのが、カギの高性能化です。かつて広く普及していた美和ロックのディスクシリンダー錠は、その優れた耐久性能と導入コストの低さが好評を博し、ピッキング被害に遭いながらも導入され続けたという背景があります。しかしそうした状況も変わり、現在カギにはより高いセキュリティー性能が求められるようになりました。カギが高性能になるということは、その分構造が複雑化することになります。これはカギの構造上、避けられないことでもあるのです。

カギが古くなると、本来の機能が失われてしまうことがあります。例えば経年劣化によって鍵穴が錆びついてしまった場合など、この傾向が強いと言えるでしょう。カギは普通に使っていても、鍵穴に入れて回そうとしたとき、なにかにひっかかるような感覚を覚えることがあります。これはカギか鍵穴に何らかの不具合が生じている証拠です。カギを鍵穴に差し込もうとして、「入らない」「回らない」「抜けない」といった症状が出たなら、そのときは無理をするべきではありません。古い鍵穴に無理やり突っ込んだらカギが折れてしまったなんてことにならないとも限らないのです。

もしも鍵穴の中でカギが折れてしまったら、大変なトラブルとなってしまうでしょう。